インプラント

歯を失ったら?

歯が無くなると、“食事”や“おしゃべり”などのお口の働きが低下します。これを、“機能きのうの低下”といいます。また、前歯を失ったり、多くの歯が無くなると“口元”や“顔立ち”も変わっていきます。これを“審美性しんびせいの低下”といいます。

ヒトの歯は、生え変わることができません。そのため、歯が無くなって低下した“機能”や“審美性”を回復させるためには、人工の装置を使うことになります。このように、人工の装置で“機能”や“審美性”を回復させる治療を“補綴治療ほてつちりょう”といいます。

各補綴装置の特徴

補綴装置の働きはすべて同じではありません。
以下にそれぞれの特徴をご紹介します。

入れ歯

入れ歯

ブリッジ

“ブリッジ”の大きさは、もとの歯の大きさに近いため、しゃべりやすいです。また、歯にしっかりと固定されるため、お食事もしやすく、審美性も回復しやすい装置です。しかしながら、“ブリッジ”は、多くの歯をなくした患者様には使えません。ブリッジは、歯を支えとして、歯のない部分に橋を架けた形をしています。橋の下のお掃除には、普通の歯ブラシのほかに、1本磨き用の歯ブラシや、歯間ブラシなどの特殊な道具をお使いいただくことになります。支えとなる歯は、エナメル質という虫歯に最もなりにくい部分が削られてしまいます。そのため、長い目で見れば、虫歯になりやすくなります。

“入れ歯”や“ブリッジ”は、残っている歯で支えます。支えになる歯を“支台歯しだいし”といいます。支台歯の寿命は、普通の歯よりも短くなります。

インプラント

“インプラント”は歯が無くなった部分の“骨”を支えとした装置です。歯を削ることも、支えとなる支台歯もいりません。そのため、「歯を削りたくない」「これ以上歯を抜きたくない」とお考えの患者様には最適な治療です。“インプラント”は骨に固定されるため、物をしっかり噛むことができ、お食事がしやすいです。大きさは、もとの歯に近いためおしゃべりもしやすいです。“インプラント”をするためには、手術をすることになります。体に与える影響は「“親知らず”を抜く抜歯」と同じくらいと言われています。治療の期間は4~5か月が必要になります。また、保険適用の治療ではございません。

患者様ごとに合った補綴治療を

すべての補綴装置に、利点と欠点がございます。当院では、患者様のご要望をお聞きし、精密な診断を行い、最適な治療のプランをご提案いたします。
当院では、歯科インプラント治療を、専門的に行っております。院長は、大学病院において2001年(平成13年)からインプラント治療を行っており、常に最新の材料・技術・情報をもとにした歯科インプラント治療を実践しております。(公社)日本口腔インプラント学会認定の口腔インプラント専門医を取得しております。
歯が無くなりお困りの患者様、これから歯を抜かなければならない患者様、お口の中の装置でお困りの患者様は、お気軽にご来院いただき、ご相談ください。

インプラントとは?

インプラントとは、医療器具をお体に埋め込む治療のことです。
歯科のインプラント治療では、“チタン”という金属で作られた、人工の歯の根(インプラント体といいます。)を使います。

歯が無くなった部分のアゴの骨に、インプラント体を埋め込みます。2~3か月たつと、インプラント体がアゴの骨で固定されます。その後、インプラント体を支えとした、差し歯をおつくりします。
歯科インプラント治療で使われる“チタン”は、体に馴染みの良い、アレルギーの起こりにくい金属です。また、ヒトの咬む力を支えるのに、十分な硬さを持っています。

歯科インプラント治療は、非常に歴史が古い治療です。過去に、様々な方法でインプラント治療が行われてきました。現在のインプラント治療骨結合型こつけつごうがたインプラント”を使った治療です。このインプラント治療は、日本人で40年以上の歴史があります。治療成績も安定しており、広く利用されています。世界的に見た10年間のインプラントの成功率(機能残存率といいます)は96%です。
インプラントを長く持たせるためには、ご自宅での正しい歯磨きと、定期的な歯科医院でのメインテナンスが欠かせません。

インプラントは、3つの部品からできています。骨に埋め込まれる“インプラント体”と、インプラント体に取り付けられる差し歯となる“上部構造”、そしてインプラント体と上部構造をつなげる“アバットメント”です。
下から、インプラント体→アバットメント→上部構造の順番に取り付けられます。

インプラント治療のメリットとデメリット

メリット

  • 周りの歯の負担が少ない。
  • しっかりと物が噛める。
  • 歯に近い形や色を再現できる。

デメリット

  • 手術が必要である。
  • 治療期間が長い。
  • 保険診療が適用できない。

よくあるご質問

インプラント治療に年齢制限はありますか?

ご高齢の方でもインプラント治療を受けられています。
成長過程の、お子様にはインプラント治療は行えません。

インプラントの手術が不安です…

インプラントの手術は、40~50分で終了いたします。
虫歯の治療と同じように、注射の麻酔で行います。
多少の痛みや腫れが出る可能性はあります。

検査が必要なのですか?

インプラント治療を安全に行うためには、CT検査を行う必要があります。
また、お体の健康状態を知る必要があるため、検査を行うことがあります。

インプラントの寿命はどのくらいですか?

お口の中に入れたインプラントの96%が、10年後も使用できています。

インプラントは体に安全ですか?

インプラントの材料のチタンは、体に馴染みの良い、アレルギーの少ない金属です。
また、強度にも優れており、長くお使いいただけます。
最近は、金属製ではないセラミック製のインプラントも登場しています。

インプラント治療について

当院のインプラント治療の特徴

口腔インプラント専門医がインプラント治療を行います。

経験豊富な専門医が治療を担当いたします。

最新の診断機器を使用し、安心・安全なインプラント治療をご提案いたします。

最新のエックス線検査装置コンピュータシミュレーションのソフトウェアを使用しております。

「骨がなくてインプラントはできない」と言われた患者様の診察をいたします。

インプラント治療をしたが調子が悪い患者様の診察をいたします。

例:噛めない・痛い…等

最新のインプラントを使用し、負担の少ないインプラント治療を行います。

インプラント治療をするためには、骨の量が必要です。
今までのインプラント治療では、骨の少ない患者様に対して、“骨を移植する手術”や“骨を作る手術”を受けていただく必要がありました。
そのために、手術の回数、治療の期間、治療費などが増え、患者様の負担が大きい治療になっていました。
近年、インプラント体に使われる材料が進歩し、細いインプラント、短いインプラントが開発されました。それぞれ“ナローインプラント”、“ショートインプラント”といいます。
骨の少ない患者様に対して、ナローインプラント、ショートインプラントを使うことができれば、骨の移植や骨を作る手術がいらなくなり、患者様の負担の少ないインプラント治療を行うことができます。
当院では、ナローインプラント、ショートインプラントを積極的に治療に取り入れております。ぜひ、ご相談ください。
※ナロー・ショートインプラントを使ったとしても、骨の量が足りない患者様には、治療の安全を第一に考え、骨の移植や骨を作る手術をご提案する場合がございます。

サージカルガイドシステムを導入しております。

精密なインプラント治療を行うための方法です。インプラント治療のコンピュータシミュレーションを行い、手術用の道具(サージカルガイド)を使い、インプラント体を骨に入れる手術を行います。普通のインプラント治療よりも、正確にインプラントを入れることができるため安全です。また、手術時間が短くなることから、患者様のお体への負担が少なくなります。

インプラント治療の流れ

STEP
カウンセリング

インプラント治療にご興味がある患者様は、当院スタッフにご相談ください。
インプラント治療の特徴や流れ・費用についてご説明いたします。
インプラント治療を行う場合には、専門の検査を実施いたします。

STEP
検査

CT検査とコンピュータシミュレーション診断を行います。
また、健康状態を把握するために、健康診断の結果をご提示いただきます。

STEP
診断

検査結果に基づく、治療計画(治療方法・治療期間・治療費用)をお示しいたします。
治療計画の説明の後は、十分にお時間をお取りしますので、インプラント治療をお受けになるかどうかをご検討ください。また、説明の足りない点・不安なことなどがありましたらお気軽にご相談ください。

STEP
インプラントの治療について

1回の治療時間は1時間です。楽な服装でご来院ください。
インプラント治療完了後は、メインテナンス・予防プログラムを行います。

STEP
メインテナンスについて

4~6か月に1回のペースでメインテナンスを受診していただきます。
このメインテナンスは、インプラントだけではなくお口全体の健康を維持するために行います。
1年に1回、インプラントの健康診断として、レントゲン検査を行います。